英日翻訳コンテスト

総評

出題者から皆様へ

でんしゃ理論(構造論・機能論)の触りの部分:

今年第一回目の問題(第194回)は長文でしかも格調高い表現法であったためにどの答案もその処理に悪戦苦闘していたようです。

その結果「最優秀答案」を選ぶことができず、たくさんの登録会員の皆さんはその答案を参照することができなくなってしまいました。むろん添削会員の方々は私の「模範訳例」を参照することができますけど。

皆さんの答案を見てやはり思うことは、中学・高校・大学という長い年月にわたって英語に接してきていても、英語の構造や単語の働き(機能)の基本的な知識が不足しているために、英文の中心となっている骨格やその肉付けの実態を正確に捉えることができない状態にあるという印象を強く抱きます。

今の日本の教育は「決まりきった知識」を如何に多く覚え、それを英文に如何にあてはめるかに集中していますが、英文はそのような日本的方法で正確にとらえることはできません。

なぜなら、一つの例でもわかることなのですが、上記の決まりきった知識、例えば英文の5文型についてその文型の内容はどのようなものかということは、誰でもその仕組みを見ればわかるのですが、なぜそのような仕組みを作ったのか、その仕組みについて正しい捉え方(重要な視点)は何か、そのような仕組み(表現法)と日本語の仕組みのどこが違い、その違いが結果としてどのように表れるのか・・・など5文型を形成した根本的な背景一つとっても取り上げられることがありません。

当然のこととして処理するのが何事につけても日本の習わしになっているのです。
このような根本的なことが実は最大に大切であることは、相手が「異文化」言語であることから当然です。

私は指導する中でときどき「病気の治療法」を例にして話すことがあります。
内臓や心の病について治療する場合、体内や心の中を覗き込みその原因を探らねばならないにもかかわらず、体の表面に現れた病的症状に対してのみ治療するのが日本の教育法であるように思われるのです。

拙著「実践から学ぶ~」はこのような誤りに早く気付いてもらい、その対処法を具体的に述べたものです。
今年は是非とも一読してもらい、これまでの苦労やコンプレックスを吹き飛ばす年にしてもらいたいと切に思います。

以上。

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今回の解説は、第一段落の「supported by ~とthat would have required ~の関係」の構造分析と「~, a vote that showed ~」の構造分析です。

解説ページを参照してください。


次回をお楽しみに。

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