日英翻訳コンテスト

朝日新聞2018年4月4日
見出し

広がる「子ども食堂」、全国2286カ所 2年で7倍超

本文 地域の子どもに無料か安価で食事を提供する「子ども食堂」が、全国に2286カ所あることがわかった。地域交流の場として認知度が上がったことに加え、「子どもの見守りの場」として期待する自治体からの補助金が開設を後押ししていることが背景にある。

京都府は17年度に初めて約1千万円の予算を使って、開設(上限20万円)や運営費(1回上限1万円、年150日まで)として43団体を支援した。

東京都では今年度から関係者の情報共有のため、市区町村が連絡会を本格的に設置する。連絡会への加入を条件に、活動1回につき上限1万円(年間上限24万円)の補助を始めた。

総評

出題者から皆様へ

世界で年間13億トンもの食料が消費者に届くまでに廃棄され、レストランや家庭で廃棄される「食品ロス」(食べられるのに廃棄される食品)は、日本国内だけで約640万トンも存在するそうです。

2016年にフランスで、大型スーパーにおける売れ残りの食品廃棄を禁じ、慈善団体への寄付を義務付ける法律が初めて成立しましたが、今日本でも「フードバンク」など、食品ロスを回収し、生活困窮者に配給する団体が存在します。日本のスーパーでは賞味期限や包装などについての意識が高く、食べられるのに廃棄する基準が高いですし、そのような食品が子ども食堂やホームレス支援団体に寄付されるのはむしろ当然のことで、システム化・義務化されていくべきではないでしょうか。

今回の課題は専門用語などの難解さはないものの、「子ども食堂」の翻訳、「見守りの場」の表現、数字の翻訳、長文の処理、などの部分で苦労された方が多く見受けられました。詳しくは、解説と講評でご説明します。

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