総評
出題者から皆様へ
最近ソーシャルメディアの普及で、ひとつのトピックが広がるのが速くなった一方で、よく理解しないまま意見を述べる人や、論点が次第にずれて行き、そもそも何の議論だったのか誰も分からなくなっている、というケースをよく見かけます。この投稿もいろんな側面から議論の呼び水になったようですが、ここでは「車離れ」や「旅行離れ」という社会現象の検証というよりも、「若者」という一般化への反発が趣旨のようです。確かに「若者」に限らず、女性、男性、外国人、移民など、カテゴリー化して一般論を語ると、年齢や性別、国籍だけで判断しないでほしいという反感を読者に持たせやすいのではないでしょうか。
いずれにしろ、「車離れ」や「旅行離れ」というのは業界側の用語ですから、個人のレベルでは、車を持ちたければ持てば良いし、旅行したければすれば良く、無理にする必要も悲観する必要もないのです。実際、欧州では年齢や収入問わず、環境や健康のために車をやめて自転車通勤に切り替える人たちも多いですし、ポジティブな変化として捉えられています。
さて、今回の翻訳のキーワードは、繰り返し出てくる「〜離れ」と「意識の低下」でしょう。前者はいろんな表現が可能ですが、3つの文脈全てに利用できるフレーズを見つけるに当たって、クリエイティブさを発揮したいポイントです。