英日翻訳コンテスト

The New York Times Dec. 12, 2024
見出し

Syrians Celebrate the Fall of al-Assad, and Look to Rebuild

本文 In the days after Syria’s government fell and President Bashar al-Assad fled to Moscow, Syrians celebrated the sudden end of a dynastic regime that had kept them in fear and poverty for five decades.

In Damascus, the capital, and Aleppo, they pulled down statues, tore up portraits of the Assad family and ransacked the presidential palace, denouncing Mr. al-Assad’s opulent lifestyle in a country where most people live below the poverty line.

The government’s fall, on Dec. 8, was the end of a brutal civil war that began in 2011, when Mr. al-Assad cracked down on peaceful pro-democracy protests during the Arab Spring. An estimated 618,000 people have died, and some 12 million — more than half the country’s population — were displaced. Tens of thousands more disappeared into a prison system that was notorious for its abuses.

総評

出題者から皆様へ

英文の読み方と訳し方の違いについて:

英語は「左から右へ」構造展開しているので、読み方として言うと当然ながら「左から右へ」読み下さないと読み手には文意が通じません。

つまり、この読み下す方法は、原文筆者と「同じ思考の下に」文意を展開していることになるのです。要するに、先ず最初に主要構造物である「主述関係」をnexus法則に従って意味解釈し、その後で主要構造物の「主従関係」について具体的に説明するための付加的構造物である「従属節や副詞語句」を意味解釈する。それによって、要するに原文筆者と同じ目線に立つことになるのです。

ところが、この同じ英文を日本語へ翻訳する場合、上記の読み方が原文筆者と「同じ思考の下に」立つことができるのに反して、日本語への言語変換は、言語の構造上の違いから「右から左へ」訳し上げる表現法(前置用法)をとらねばなりません。

この訳出法は、主要構造物と付加的構造物との間の「効力関係」を崩すだけではなく、nexus法則による「主述関係」をも崩してしまうことになるのです。

要するに、英会話や通訳学習の方法は前者の「英文の読み方の方法」と一致するのですが、翻訳学習は全く論理が逆になるといってもいいでしょう。従って、英会話や通訳の学習者がその学力を翻訳に役立てることは、基本的には不可能だということでもあるのです。

私は、英文の文意を日本語へ言語変換する(文字化する)、すなわち翻訳する場合でも、英文の読み方と同様に「左から右へ訳し下げる方法」を提唱しているのです。

これが「でんしゃ理論(the train theory)」に基づいた訳出法であり、また翻訳法なのです。その訳文表現を言語学上「21世紀の新しい日本語」と呼んでいるのですね・・・。

以上。

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