総評
出題者から皆様へ
英語の学習法について:
前回に引き続き、英語の学習法について思いついたことを少し話しておこうと思います。
英語も日本語も言語ですから、自分の思考形成に大きな影響を及ぼすと同時に、その思考内容を外に表すための「一つの道具」であることも事実です。
その道具を使用できるようにするために、すなわち生まれてこの方「聞く・話す・読む・書く」ことができるようになるために学習するのですが、母国語の日本語でさえ長い歴史の中で「読む・書く」をマスターすることが非常に困難でした(「文盲」撲滅の歴史)。
ましてや、異文化言語の英語を上記のように日本語と同じ方法(「文盲」撲滅)で解決しようとしても絶対に不可能であることはあまりにも明白なことです。
要するに、両言語の社会的・文化的背景が違う、言い方を変えれば「英語は日本語ではない」ということです。しかし、現実の英語教育の基本にある方法は、漢字文化を前提とした非科学的な暗記学習法なのです。要するに、「英語も日本語である」という考え方で対処しているということです。
「聞く・話す」はALT(外国語指導助手)にまかせ、「読む・書く」は漢字文化の暗記学習法という異文化同士の折衷法で一体どんな日本人が生まれるというのでしょうか?
それでは、留学すればいいではないか?ということですが、それはあまりにも拙速すぎると思います。日本人である我々が取るべき方法は、漢字文化を前提とした非科学的な暗記学習法に立ちながら、しかも異文化の科学的な英語をマスターすることではないでしょうか?これが英語の理想的な学習法だと私は思っているのです。
この企画を貫いている翻訳理論「でんしゃ理論(構造論・機能論)」はそのための挑戦なのです。
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今回の解説は、次の構造と訳出法についてです。
第1段落: " it was everywhere: on cable channels, the internet, where the usual political warfare was for a moment tempered by sadness, and on the Senate floor, where~."
第4段落:"the picture did little to narrow the partisan divide over immigration policy, or even a more immediate dispute in Congress~."
講評・解説ページを参照してください。
以上。