総評
出題者から皆様へ
この度の課題問題を添削して思ったことは、日本の学校教育の抱えている問題性です。
熱心に答案を作成しているのは実によく分かるのですが、一定の段階に来るとそれをクリアできない、言い換えるとグローバルに通用した翻訳の世界に入っていくことができない、結果的に未熟なアマチュアの翻訳に留まっているという問題性です。
つまり、成長できていないと言われる世界に留まっているような印象を受けてしまうのです。
そのような答案をみると、答案の作者は少々のミスは許されると思っているのではないかと疑いたくなるのです。翻訳の世界では、というよりも学問や専門の世界ではできることならミスをしてはなりません。
誤訳は、極端に言うと場合によっては一つであっても誤訳があれば、もはや翻訳ではないと言われても仕方のない実に厳しい世界なのです。甘えは絶対に許されません。
ですから、どうやってそのミスを無くすか、大きなミスを小さなミスにするかの努力が日夜払われているのです。
従って、その努力は科学的な根拠に基づいたものでなければ無意味だということです。暗記や経験は絶対的なものではないのです。現在も過去も高校での英語学習の実態を見ると(英語学習だけではなくすべての学習についてもいえることですが)、単語や構文の暗記学習を基本的な学習法として取り入れています。
これが日本人の意識の脆弱性にも結び付いているわけで、日本社会がガラパゴス社会と言われるゆえんです。
今後もこの点についての問題点だけではなく、それを乗り越える新たな学習法をこの企画の中で明らかにしていこうと思います。大いにご期待ください。また、読者の皆さんからのご意見もお寄せください。
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今回の解説は、第3段落のthe revelations are sure to escalate ~と、, which ~について取り上げました。
解説ページを参照してください。
以上です。