総評
出題者から皆様へ
今回は、文章構造を「述語」の構造的観点から眺め、さらにその後は「動詞」の機能的観点から眺めることにしましょう。
「主語があれば述語がある」というように、これまで主語の観点から英文構造の重要な要素である述語を捉えてきました。実際的に、その捉え方は「物主構文」や「一致の法則」として反映されているのです。つまり、主語が生物か、それとも物なのか、あるいは主語が単数なのか、それとも複数なのかによって述語に影響が及んだのです。
この現象を述語の視点から見ると、主語と述語との間に「主従関係」を認めることができます。ですから、逆に言うと述語を見れば主語の存在やその姿が見えてくることになります。要するにこのようにして主語と述語の関係が確立されると、今度は述語の持っている構造的な機能、言い換えると「自動詞・他動詞」という問題ですが、この問題にも前述したnexusの関係が反映されることになるのです。
一言で言うと、ある意味で主語は述語が構成した文要素に対して、述語と同じ影響力を及ぼすことができるということです。
この問題はさらに後に取り上げたいと思います。
さて、先に述べた述語の持っている「構造的機能」、すなわち自動詞と他動詞の構造的な働きは具体的にはどう働くのか、そして先程述べたように述語の構造的機能によって生じた文の構成要素に対して主語は如何なる関係に立つのかを次回に考えましょう
ご期待ください。