英日翻訳コンテスト

The New York Times Nov. 13, 2015
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Scenes of Horror as a Paris Night Becomes a Bloodbath

本文 The assailants' weapons were those of war: automatic rifles and suicide belts of explosives. The killing was indiscriminate, spread across a swath of the city, in at least six different sites. An ordinary Friday night in Paris transformed into a bloodbath. The word Parisians used over and over as they tried to make sense of the horror was "carnage."

At the packed Bataclan concert hall in eastern Paris, the attackers opened fire on a crowd waiting to hear American rock band Eagles of Death Metal perform. One witness told France Info radio he heard them yell "Allahu Akbar" — God is great in Arabic — as they started their killing spree and took hostages. The city's police chief, Michel Cadot, said the assailants also wore explosive belts, which they detonated.

総評

出題者から皆様へ

今回はnexusの法則を前提とした「能動的決定権と受動的決定権」について考えます。

日本語において主語と述語との間に英語のような明確なnexusの法則はありません。むしろ、主語の存在がなくても述語を見れば主語を判別できるという述語の性質があるのです。とはいっても、述語に主語を決定する権利はないのです。

英語においても実はある意味で同様の関係を読み取ることができます。つまり、述語に主語を決定する決定権を認めることはできません。あくまでも主語が述語を決定するわけですから、主述関係において能動的な決定権を持っているのは主語であり、述語は受動的な決定権しかないのです。

それを前提として英語は主語と述語の間に明確な能動と受動の関係を作り、それを前提として他の文要素である補語や目的語、さらには修飾語との間に一定の明確な秩序を構成しているのです。

要するに、端的にいうとこのような主語があるからこのような述語があり、このような述語があるからこのような補語や目的語などがあるという一連の公式が出来上がっているのです。

これによって、話者や筆者の言わんとしている内容を他者に対して一寸違わずに伝達できるのであり、この科学的な性質が日本語と根本的に異なる点であって、英語を世界共通言語としている所以なのです。

では、主語と述語の能動的・受動的決定権がそれ以外の文要素や修飾語に如何なる働きによって如何なる影響を及ぼしているかを次回考えてみようと思います。

ご期待ください。

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