総評
出題者から皆様へ
まず、読者の皆さんへお知らせします。
今月から添削料が上がりますが、同時に「個人成績表」を新たに取り付けました。この成績表をみて反省もし、また頑張りにも変えて欲しいと思います。
また、弊社(斉木翻訳事務所)が来春2月に「手動翻訳機(BOX-HT)」を公開する予定になっていて、翻訳者の選定にあたってこの「個人成績表」も参考にしたいと思っています。詳細は後日お知らせいたします。
さらに、今回から英日翻訳において私が解説ページに「訳例」を公表することになりました。時間的に少々大変なのですが、この料金値上げの機会にサービスしようかと一肌脱いだわけです。これから沢山の方々が「でんしゃ理論」に基づいた私の訳例を研究対象として大いに役立ててくれることを期待しております。
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今回は、「英語の持っている能動的決定権の決定内容は如何に?」を取り上げます。
主語と述語の関係を「nexusの法則」と言いますが、前回この関係について主語があれば必ず述語があるとか、述語があれば必ず主語があるといった単純な問題ではなく、これによって英文と日本語の決定的な構造の違いが生み出されていることがある程度わかったと思います。
実は、文章を構成する要素として主語や述語の他に「目的語」や「補語」、さらには付加的な構造物である「修飾語」などがあり、これらの要素が複雑に絡みあって話者や筆者の「意思の伝達」が行われているのです。
その中心的な要素となるのが主語と述語という「nexusの法則」なのです。この法則が科学的秩序となっているか、それとも非科学的な秩序のままであるのかは、言うまでもなくそれぞれの民族が形成している民族文化に直結しているのです。
私はこのことから、「異文化相互の言語を科学的に正確に変換することは不可能である」と考えています。しかし、上記のような言語的特徴を科学的に比較することによって、ある程度、いうなれば80%以上は正確な相互変換が可能になるとも考えているのです。
その中心にあるのが主語と述語の「nexusの法則」であり、次回はその内容の「能動的決定権と受動的決定権」について考えてみましょう。
ご期待ください。