総評
出題者から皆様へ
私のでんしゃ理論(実践から学ぶ英語翻訳法)の読み方について話を進めましょう。
前回において英文の捉え方を「構造的な形に立って機能的に分析する」という構造と機能に関する有機的な捉え方の基本について述べました。
英文を日本文化のように単なる「単語の組み合わせ」と捉えるのではなく、「構造的な立体的な構造物」として捉える見方や方法論は、勿論これまでにもなかったし現在でもありません。
私はこの構造物を箱型、つまり複数の箱が何らかの関係で繋がっているのではないかと考えてきました。いやそれは箱ではなくピラミッドではないか、それとも一匹の恐竜(ティラノザウルス)ではないかと思索し、「電車型」に至ったのです。
恐竜型と電車型に何の共通点もないと思われるかもしれませんが、実は英文を構成するそれぞれの構造物をある一定の基準で評価すると電車が恐竜型に変形するのです。ですから、英文は評価基準によって電車になったり恐竜になったりする、別の言い方をすれば電車の中に恐竜が乗っている変な化物とも言えるのです。
その恐竜の働きを「機能」と呼び、そして同じ形の車両が等位(並列)関係によって接続された姿を「構造」と呼んでいるのです。
機能である働きの心臓部にあるのが「動詞」であり、そして複数の動詞の相互関係が等位(並列)関係にあれば、それらの動詞が別車両を構成し、もし主・従関係にあれば主たる本動詞が構成する一つの車両の中の付加的構造物にすぎないことになります。
このように、構造と機能について電車と恐竜で説明しましたが、少しわかったような気がしたでしょうか?(分からへん?)恐竜といった時点で、意識が飛んだ人も多かったのではないでしょうか?
この「恐竜」というのを「一つの家庭(夫と妻を中心としたfamily)」で説明すると、
先程述べたように、電車に恐竜が乗っているという表現が、「電車に一家族が乗っている」という誠に穏やかな表現となるのです。
次回は、英文における「夫と妻の役割(機能)と構造」について少し考えましょう。
以上です。