総評
出題者から皆様へ
登録会員の総数:993名
(上記には、高校生部門の会員数は含まれておりません。)
毎回沢山の方々の応募を拝見して思うことの一つは、どの答案も同じ個所で、同じような内容の誤りがあるという傾向です。これは、一人の人についても言えることで、何度も類似の誤りを繰り返しているのではないかということです。経験を積めば必然的にそこから新しい物が生まれるということはないのです。日本の教育は「繰り返す」(言い換えると、「暗記する」)学習法を基本としていますが、間違いをいくら繰り返しても(暗記しても)永遠に正しいものに変化することはなく、空しい結果として間違いしか生まれて来ないのです。
・・「出題者の戯言(たわごと)」・・
英語学習法やToeflなどの試験情報、あるいは社会環境の変化や翻訳の仕事など、語学に関わるよもやま話ができたらと考えています。
斉木学園の翻訳部門(斉木翻訳事務所)では、医学系や一部の専門系の出版・論文翻訳を除いて軒並み依頼件数が減少しているのですが、それに反して翻訳者の登録件数が著しく伸びています。この現象は不況によって翻訳の仕事が減少したということも言えますが、そうではなく逆に現実社会は翻訳の必要性があまりにも増大したために、特にビジネス翻訳などを中心に社外の翻訳事務所に依頼するのではなく、翻訳力のある自社採用の若者や契約社員に社内翻訳をさせているとも言えるようです。昨今の企業の採用状況を見ると、理系の採用、専門技術者の採用に加えて、語学力のある帰国子女や留学生の採用など日本社会のグローバル化に適した才能を積極的に求めているのです。