総評
出題者から皆様へ
斉木英語検定を採点して3年:
斉木英語検定はバナーでも書いているように、翻訳初心者のための英語学習サイトです。レベルの高いThe New York Timesのトップページを翻訳できるようになるためには、当然のことながら段階を踏む必要があります。
仮に翻訳までいかなくても読んで理解できるようになるには、英文構造の基礎学習が前提となります。そのために雑誌Time for Kidsを教材としたのがこの英語検定なのです。
設置から3年近く経過した印象としては、確かに応募者の熱心さやレベルの向上を認めることができます。また、応募者数も増えていますので添削者としては手を抜くことができません。
しかし、今の時点でのアドバイスは、やはり学習法に問題があります。熱心でがむしゃらに取り組んだら英文構造が読めてきて訳出もできるようになるというものではありません。何度も指摘しているように、「なぜ日本語と構造的に異なっているのか、どの点でどのように異なっているのか」など、異文化言語の構造的特徴とその特徴の理由を突き止めてこそ、英文の文意がつかめてくるのです。
言語の構造と機能から眺めると、英語は科学的であり日本語は非科学的ですから、非科学的言語の学習法である暗記学習法を英語の学習法にそのままの形で取り入れることはできないということです。
つまり、英単語や英熟語、そして英構文を漢字や四字熟語の学習のように「構造と機能」を前提とすることなくそのままの形で覚えるのではなく、”なぜそのような表現法が存在するのか”の「理由」を追求する努力を重ねることによって、科学的言語である英語の文意を正確につかんでほしいのです。
欧米の言語を学習するには合理性や科学性がなければならないということですね。
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今回の解説は、次の通りです。
第1段落の"Some parts of the rain forest had been ablaze for several weeks, with little done to stop them."の表現法。
第3段落の"As photos of São Paulo's darkened sky spread on social media, the fires sparked global outrage."の表現法。
解説ページを参照してください。