総評
出題者から皆様へ
英文の構造(センテンスと段落)を知らないと翻訳はできない:
英文の構造と言っても、1つのセンテンスの構造と英文全体の構造の両方を知らないと英文の構造を知ったことにならないのは言うまでもありません(センテンスの構造論と段落構成法)。
添削する場合、その作業の中心は3段落の文章であっても、基本的には一文の訳し方が中心となります(センテンスの構造論)。段落毎の法則の前に一文の構造と機能が言うまでもなくあるからです。
しかし、センテンスの構造と段落の構造の法則が根本的に異なっているかというと、実は基本的には「同じ」だということです。
それはどういうことかというと、1つのセンテンスの場合も英文全体の段落法の場合も、文意の中心となる「筆者の主張と結果」は、センテンスの場合には文頭にある「主述関係」に現れるし、他方英文全体の場合は第一段落の「前文」に現れるからです。
なぜそのような一致の現象が生まれるのかというと、英文は極めて科学性の高い主義主張の「証明法」であることからきているのです。
ですから、論文であれ、また仮に新聞であっても文章の前段部分を読めば大雑把に内容を掴むことができるのです。
これは、日本語の書き出し部分を読んだだけではわからない、むしろ書き出しでは読者を煙に巻くような書き方こそが価値あるものと考えられている日本文化とは真逆にあるのです。
要するに、人の気持ちを引き付けようとする文化と主義主張を明らかにしようとする文化の違いが、正に言語の表現法に現れていると言ってもいいでしょう。
従って、翻訳は、無論自国の価値観に基づくものではあるけれども、異文化の価値観も理解できる柔軟な思考が求められるわけで、翻訳に携わる中でそのような能力が育てられもするのですね。
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